カウンセリング管理システム
はじめに
愛知県で心理カウンセリングを行っているある事業者さんでは、元々カウンセリングで行われるセッションの記録を紙媒体で行っていました。

しかしコロナ以降、できる限り接触を避けるために紙媒体の記録をやめ、紙で書いたものを写真でとって事業所内で共有するなどして対応してきました。
ただやはり都度都度写真に取ったりすることが面倒で、カウンセラーの負担になっていました。またデジタル化ができていないため、過去のカルテの確認なども人の目で行う必要があり、そういったところをデジタル化することで容易に過去のセッション情報を確認できるとよい、という話が出てきました。そこで今回、カウンセリング事業所のセション管理を行うシステム開発を行いました。

まずはセション管理のための要件を定義しました。事業所ではカウンセリングを行っていますが、セション管理以外にも業務上デジタル化できる部分はいくつかあり、例えばカウンセラーの管理、予約の管理といったものがありました。そういった機能を盛り込んだ全般的な「カウンセリング管理システム」を構築することも検討しましたが、今回はあくまで「セッション管理」にフォーカスしてその部分のみをシステム化することにしました。
今回出来上がったシステムをPoCとして試験運用し、事業所内でそういったシステム化の効果などを図っていこうということになりました。
デモサイトとソースコードは公開しているのでご参考ください。
要件定義
今回のシステムの要件定義を行いました。

ER図
システム要件を元にER図を設計しました。今回は3つのテーブルで構成されています。

システム
今回のシステムの基本的な画面です。セション管理やユーザー管理画面です。
他にセションの内容からPDFを作成する機能もあります。
まとめ
今回のシステムを使ってカウンセリングのセション管理を行えるPoCシステムを開発しました。今回こういったPoCを作成したことで今後さらにこういうことをしたい、ということも浮かんできました。
セション内容を元にAIに要約させてレポートを作成したり、クライアントに向けてカウンセラーの代わりにAIと対話させる、といった内容です。AIとの対話はクライアントの感情が先鋭化するおそれもありますが、システム上でそういった危険なやり取りに発展しそうな場合には先んじて返答しないようにしておき、そのやりとりの内容をもとに次回のセションにつなげるといった、事業所でのAI活用のアイディアも浮かびました。
これまで事業所ではDX化に取り組んで行こうと思っていたのですがうまく取り組むことができていませんでした、今回のシステムをきっかけにDX化、省人化、高効率化などを進めていけると良いなと思っています。
Kater
私たちKaterではDX化に悩んでいる企業さん、お店、事業所さんなどあらゆる人達に向け、悩みを聞き、私達が想定するこういうPoCはどうか、というシステムを提案、提供しています。相談からPoCの作成までは無料で、デモ版として使ってもらい、実際にそれを現場で使ってみよう、という際にはじめて費用をいただいています。
ただ作成したシステムについては基本的にオープンソースとして公開し、同じような悩みで困っておられる他の方の解決策や、同じ悩みではないけれど何かDX化のヒントになればと思っています。
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